前回は、結婚式直後の「資産ゼロ」から、夫婦一体の仕組みと哲学で「最初の500万円」を突破したお話をしました。
今回はその続きです。貯金が700万円を超えた私が、どのようにして「現金一択の安心安全な世界」を飛び出し、資産2,500万円へと爆発的なブーストをかけたのか。
- 「貯金はある程度できたけれど、投資に回すのがどうしても怖い」
- 「新NISAや投資信託って、結局何から始めればいいの?」
- 「個別株に興味はあるけれど、大損しそうで一歩が踏み出せない」
そんな方に向けて、私が実際に通った「リアルな失敗と、それを乗り越えて掴んだ勝率を上げる投資手法」の内幕をすべて公開します。
「本当に大丈夫?」不安まみれでスタートしたS&P500の先取り積立
貯金が700万円を超えた頃、世間では新NISAの話題が盛り上がり始めていました。
それまで「先取り天引き」で完璧な貯金仕組みを作っていた私ですが、いざその現金をリスクのある「投資」に移すとなると、正直に言って恐怖しかありませんでした。一気に全額を移すなんて到底無理。とにかく「あまりリスクを取りたくない、ビビりながらのスタート」でした。
まずは証券口座を開設し、王道と言われる投資信託で「S&P500」を少しずつ、本当に少しずつ積み立てることから始めました。現金から投資へ、じわじわとお金を移していく感覚です。
「長期で持てば安全」といくら本やネットに書かれていても、最初は不安で仕方ありません。そこで私は、YouTubeや書籍でも有名な『両学長のお金の大学』などを読み込みました。 「なぜ投資信託が良いのか?」「なぜS&P500が選ばれるのか?」を徹底的に調べたのです。
しかし、どこを調べても出てくるのは「長期目線で見れば安心」という同じ結論だけ。 「なるほど、これ以上は考えても意味がない。理屈を信じて、あとは黙って積み立てるだけだ」
そう腹を括ってからは、感情を無にして毎日の積立を淡々と継続できるようになりました。これが、私の投資体質への第一歩です。
【黒歴史】買った瞬間にマイナス。スマホが手放せなくなった個別株の洗礼
投資信託の自動積立に慣れてくると、人間おもしろいもので、次のステップが見たくなってきます。私は「株式市場の仕組みや世界経済、株価がどうやって決まるのか」を勉強し始め、次第に個別株の世界に興味を持リ始めました。
「理論は少しずつ理解できてきたぞ」と、満を持して個別株に挑戦した時のことです。今でも鮮密に覚えている、強烈な洗礼を浴びました。
―― 買った、その瞬間から画面がマイナスになる。
わずか500円、1000円という含み損が出ただけで心臓がバクバクし、仕事中もプライベートも、携帯(スマホ)の株価画面から一瞬たりとも目が離せなくなってしまったのです。
最初は投資信託で毎日ちょっとずつお金を移しつつ、手元に残った余剰資金で、ちょこちょことデイトレードやスイングトレード(短期売買)をして小銭を稼ぐ日々。
しかし、画面に張り付いて一喜一憂するデイトレードは、精神的な消耗が激しい割に、プロやAIがひしめく市場では素人が勝ち続けることはできません。「このままではただのギャンブルだ」と気づいた私は、勝率を少しでも上げるために取引スタイルをガラリと変える決意をしました。
営業マンの視点を活かす。私が個別株でチェックする「決算書の3つの数字」
画面の数分単位の動きを追うのをやめ、私が徹底したのが「企業の業績(ファンダメンタルズ)」を数字で冷徹に分析することでした。
本業の営業活動でも、取引先の決算や成長性は意識します。そのビジネスを見る目を、そのまま投資に応用したのです。私が個別株を買う前に、必ずチェックしている明確な基準が以下の3つです。
- 過去3年の「売上高の成長率」が、二桁(10%)以上あるか?
- 同じく「営業利益の成長率」も、3年連続で二桁以上を維持しているか?
- 「PER(株価収益率)」は、その銘柄の過去の数値と比較して高すぎないか?(上昇傾向になりすぎていないか?)
「売上」と「本業の儲け(営業利益)」がしっかり3年連続で右肩上がりになっている企業は、ビジネスモデルが強く、市場から求められている証拠です。その上で、PERを見て「期待値が先行して割高になりすぎていないか」を確認し、買うタイミングを少しだけ見計らって仕込む。
この定量的なフィルターをかけるようになってから、私の個別株投資の勝率は劇的に高まりました。
日経新聞をどう読むか。FRB金利動向から逆算するマクロ経済の波
企業の個別の強さ(ミクロ)が分かったら、次は「世の中の景況感(マクロ経済)」の波を捉える必要があります。
情報源は基本的に『日経新聞』です。ただ漫然とニュースを読むのではなく、「世界の中心である米国のFRB(連邦準備制度理事会)がどう動くか」を強烈に意識する習慣を身につけました。
- FRBが利上げをするのか、利下げをするのか?
- それが日本の為替(円安・円高)にどう影響するのか?
- 自分が狙っている銘柄は、貿易による売り上げ影響(輸出・輸入)が高いか低いか?
金利の動向は、水が上から下に流れるように、為替を動かし、企業の業績を直撃します。「金利がこう動くなら、このセクター(業種)に注意が必要だな」と、少し先を意識しながら売買を開始し始めたことで、投資の視界が一気にクリアになりました。
投資最大の敵は「自分の欲」。年間50万〜100万を稼ぐための売買ルール
こうした勉強と実践を積み重ねた結果、現在では個別株だけでも毎年50万〜100万円の利益をコンスタントに出せるようになり、資産2,500万円への強力なブーストとなりました。
ただ、今振り返って最も大きな教訓を一つ挙げるなら、高度な手法ではなく「いかに自分の欲をコントロールするか」というメンタル面です。
私自身、過去に何度も痛い目をみています。 株価が上がったときに「まだ上がるだろう」と欲を出して利益確定(利確)できずに利益を逃した経験。逆に、株価が下がったときに「もう下げ止まるだろう」と現実逃避して持ち続け、傷口を広げて大きな損切りを迫られた経験。
投資の世界で生き残るために、私は自分なりの鉄のルールを設けました。
「一定ここまで損を出したら売る(損切)」 「ここまでの利益になったら利確する」
現在は個別株も「長期保有」が多くなりました。中には現在進行形でマイナスになっている銘柄もありますが、昔のようにパニックにはなりません。「売上成長率」や「PERの状態」を踏まえ、「いくらまでは期待値をもって上がる」という自分なりの論理的な判断基準を持っているからです。
まとめ:あなたのキャリアの盾となる「投資哲学」を育てよう
資産ゼロから500万円を作り、そこから2,500万円へと資産を伸ばした私の旅路を振り返ると、大切なステップは驚くほどシンプルです。
- 最初はビビりながらでいい。S&P500などの王道投資信託へ少額ずつ現金を移す。
- 「売上・営業利益が3年連続2桁成長」「PERが過去比で割高でない」という独自の定量基準で個別株を選ぶ。
- 日経新聞で米国の金利動向(FRB)を追い、マクロ経済の波と為替影響を頭に入れておく。
- 一番の敵である「欲」に負けないよう、自分なりの利確・損切の基準を徹底する。
もちろん、含み益や個別株の儲けは嬉しいものですが、私たちの資産形成の核は「自分たちの給与から、毎月決まった額をしっかりと積み上げる本業の土台」を崩さなかったことです。そこをブラさずに、正しい知識で投資のブーストをかけたからこそ、今の資産額に到達できました。
30代後半で築いた2,500万円という資産は、ただの数字ではありません。自分の力で経済と向き合い、欲をコントロールして勝ち取った「人生の主導権(盾)」です。

